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紙芝居のようなカード方式手順書が好評!

更新日:2021年9月17日

積みピー・積みリンの遊び方を説明したリングカード式手順書が介護施設で大人気に。これは、現場の職員さんの‟No!” の声から生まれたものだった。


積みリン・積みピーとは?

「箸タイム」に入っている箸、リング、ピーナッツを使って下の写真のように積み木のように積み上げる遊びを積みリン・積みピーという。



積みリン(左)と積みピー(右)


手順書動画が完成! しかし…

積みリン・積みピーの完成写真を紹介したパンフレットを作り、「箸タイム」を使っている施設に見せて歩いたところ、「これどうやるの?」と聞かれるのでやって見せていた。

確かに完成写真だけでは手順がさっぱり分からない。このままでは、直接訪問できるところでしか遊んでもらえない。


そこで、それぞれの遊び方手順を動画で撮ることにした。DVDにして渡したり、YouTubeにアップしてスマホで見ることができれば、もっと多くの人に楽しんでもらえるようになるだろうと思った。


ついに、積みリン・積みピーの動画が完成した。横浜市の長津田地域ケアプラザさんに訪問の際、喜んでもらえると自信を持ってDVDを手渡した。


長津田地域ケアプラザ

ところが、職員さんは浮かぬ顔になりこう言った。

「DVDやYouTubeで高齢の方が一緒に見て覚えるなんてことはできませんねぇ。うちでは大画面のモニターはカラオケに使われてしまっていますしね」。


これからドンドンこの遊びを利用者さんに普及してもらおうと思っていただけにがっかりしていると、「これをカードにしてもらえませんか」と言われた。「カード?」と最初は疑問に思った。遊び方の手順を分解して紙芝居のようになっていたら分かりやすいと言うのだ。さっそく、社に持ち帰り試作した。


翌週できあがったものを、長津田地域ケアプラザさんに持ち込んでみた。職員さんに見せたところ、それぞれの遊びごとにリングでまとめられていることでバラバラにならず、使い終わったらリングをひっかけて保管できるので使いやすいかもしれないと言ってもらえた。



完成までを一手順ごとにカードにしリングで綴ったもの


今では「リングカード式手順書」がひっぱりだこに

そして、二週間してから再訪し、あのカードどうですか? と聞くと「あれは良かったです。みんなに楽しんでもらっています」と。ちょうどレクリエーションの時間だったので、現場に案内してくれた。


「箸タイムの先生」とあだ名がついたSさんはカードを横に一所懸命「雪だるま」にチャレンジ中。初めてカードを見たOさんも「日の出」ができた時には歓声をあげ、職員さんに写真を撮ってもらったりと現場は大賑わい。 




カードをめくりながら集中して雪だるまに取り組むSさん


「日の出」ができて大喜びのOさん

今では、この「遊び方カード」がデイサービスや機能訓練の現場でひっぱりだこに!

職員さんの“No!” の声から誕生したアナログ手順書。情報の伝え方はなんでも最新の道具を使えばいいというわけではないということを学んだ。


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