• 小宮山

「手長箸」の開発物語⑦

勇気をくれたノリのいい奥田先生

手長箸を開発して間もないころ、使い道に何かヒントが生まれるかもしれないと思い、100膳単位で材料を買い、社内でつくって来客や知人にどんどん配った。しかし、しばらく経つと配る数も減っていき、あまり話題にのぼらなくなってしまった。


そんな状況を変えてくれた二つの出会いがあった。一つは甲南女子大学名誉教授の奥田和子先生との出会いだ。


奥田先生は『箸の作法』という本を書いており、ぜひ一度お会いしたいと手紙を送り、コミーに来てくれることになった。災害食に詳しい先生で、社員たちに講演し、いろいろなアドバイスをしてくれたのだが、手長箸にもすごく興味を持ってくれた。


奥田先生はとてもパワフルでノリがいい。遠方から来られて荷物が多いにもかかわらず、何膳もの手長箸を持ち帰り、その約2か月後に「手長箸実験の報告書」を送ってくれた。


報告書には、「高い位置の窓を開ける」「ベッドの上から床に落ちた薬の袋を拾う」「箸先に粘着テープを着けて目立った床のゴミや髪の毛等々を掃除」「庭での毛虫取り」など、さまざまな事例が載っていた。一番上には「こんなふうに使うと、楽しく 便利で 創造性がわく 不思議な 面白い道具です」と書いてあった。

手長箸のことをこんなふうに言ってくれる人がいる。とてもうれしく、勇気づけられた。(⑧に続く)#箸雑記


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